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家族信託の重要性:認知症高齢者の詐欺被害防止のために!



長野県松本市で「家族信託」や「遺言書」、「任意後見」など生前の相続対策に特化した取組を行うディアパートナー行政書士事務所です。


今回は最近起こった詐欺事件に関連して「家族信託が認知症高齢者の詐欺被害を防ぐことができる」というお話をしていきます。


以下は2024年6月25日付け日本経済新聞電子版のニュースです。


認知症女性に不動産販売、男4人再逮捕 名簿9万人分押収


認知症の80代女性に相場を大幅に上回る価格で不動産を売りつけたとして男4人が逮捕された事件で、警視庁捜査2課が関係先から高齢者約9万人分の名簿や詐欺の手順を示すマニュアルを押収していたことが25日、捜査関係者への取材で分かった。実際の価格が発覚しないよう、別の高齢者と共有名義の所有にして転売しにくくしていたとされる。


同課は同日、女性に同様の手口で別のアパートを売りつけ、3400万円をだましとったとして男4人を準詐欺の疑いで再逮捕した。同課は認否を明らかにしていない。

同課によると、4人は約300万円で購入した不動産を、被害女性に10倍以上の価格で販売していた。実際の価格を知られないよう、別の高齢女性と共有名義で所有させ、売りにくくしていたとみられる。


4人は2022年から2023年にかけて、首都圏を中心に認知症の高齢者ら50人以上に対して不動産を販売し約7億6千万円を売り上げていたとみられる。名簿やマニュアルに基づき電話をかけ、資産状況などを聞き出してターゲットを選定した上で集中的に自宅を訪問するなどしていたとみている。


4人は80代女性に東京都青梅市のアパート一室を売却し現金1600万円をだましとったとして、今月5日に準詐欺容疑で逮捕されていた。

知識が不十分な未成年者や心神耗弱の人に乗じて財産を奪い取る行為は準詐欺罪として禁じられている。違反した場合には10年以下の懲役が科される。


以上が2024年6月25日付け日本経済新聞電子版ニュースの概要です。


家族信託の重要性:認知症高齢者の詐欺被害防止のために


上記の事件ニュースをはじめとして、近年、認知症高齢者が詐欺にあう事件が増加しています。 高齢者が騙されるケースが多く、特に認知症を患っている場合、その被害は深刻なもととなります。


認知症の進行により判断力が低下し、詐欺の標的となりやすい状況を防ぐためには、効果的な法的手段が求められます。その中で「家族信託」が注目されています。家族信託は、認知症高齢者の財産を守り、詐欺被害を未然に防ぐための有力な方法のひとつです。


当日のNHKニュースでも有効な方法として、「家族信託」と「法定後見制度」を伝えていました。「法定後見制度」は全ての財産が対象になり、家庭裁判所が選任する後見人が行うため、どうしても財産管理が硬直的になる傾向にありますので、今回は説明から除外させていただきます。私も法定後見人として財産管理と身上監護を行っていましたが、家庭裁判所の管理下にありますので不正は発生しにくいのですが、運用・管理等については融通が利かない部分がありました。



そもそも「家族信託」とは?


家族信託とは、財産の所有者が自分の財産を信頼できる家族や第三者に託し、その管理や運用を任せる制度です。根拠法令は「信託法」となります。

この制度により、財産の所有者が認知症になった場合でも、信託を受けた者(受託者)が財産の管理を続け、所有者の意思や利益を守ることができます。これらの仕組みにより、認知症高齢者が詐欺師の標的になりにくくなるのです。


まず、家族信託の大きな利点の一つは、財産管理の透明性と安全性です。

信託契約には詳細な条件が定められ、それに基づいて受託者が財産を管理します。このため、不正な取引や詐欺行為が行われるリスクが大幅に減少します。

また、受託者は信託契約に従う義務があり、所有者の意思に反する行動を取ることはできません。これにより、認知症高齢者の財産が不正に利用されることを防ぎます。


柔軟性もメリットのひとつ


次に、家族信託は柔軟性も兼ね備えています。財産の所有者は、信託契約を通じて具体的な指示や条件を細かく設定することができます。


たとえば、日常的な生活費の支払いから、特定の医療費や介護費用の支出など、細かい管理が可能です。これにより、認知症高齢者が必要とするサポートが確実に提供されると同時に、詐欺師が介入する余地がなくなります。


家族間の信頼関係強化にも!


さらに、家族信託は家族間の信頼関係を強化する手段としても有効です。信託を受けた家族は、財産管理の責任を持つことで、認知症高齢者への関与が深まり、詐欺のリスクを減らすことができます。

また、家族全体で財産の管理や運用について話し合う機会が増え、家族内のコミュニケーションも活性化します。


認知症高齢者の詐欺被害を防ぐための強力な手段


このように、家族信託は認知症高齢者の詐欺被害を防ぐための強力な手段となりえます。


財産管理の透明性と安全性、柔軟な運用、そして家族間の信頼関係の強化を通じて、高齢者が安心して生活できる環境を提供することが可能です。


認知症の進行によるリスクを最小限に抑えるために、家族信託の導入を検討することは非常に重要になります。認知症高齢者を守るための積極的な対策として、家族信託は確かな効果を発揮します。




離れて暮らす高齢者には特に有効!


地方に住む親世代(高齢者)の生活ぶりは、遠く離れて暮らす子世代(働き盛り)にとっては非常に心配で気にかかる事柄です。


家族信託を結ぶことで、遠く離れて暮らしていても、「親世代の財産管理を子世代が担う」ことができます。今はインターネットバンキングの普及もあり、離れていても口座管理が容易となっていますので、リアルタイムの財産管理が可能となります。


とくに、当事務所が導入している「スマート家族信託」では、財産管理の状況をスマートフォンで管理することができ、兄弟間などでも情報共有することが可能です。


「スマート家族信託」イメージ↓


家族信託のご相談はディアパートナー行政書士事務所へ!


家族信託は比較的新しい財産管理手法ですので、全国的にも家族信託の仕組みに詳しい専門家がまだまだ少ない状況です。


また、皆様の状況が一人一人違うように、その方にとっても最適な対策もそれぞれ異なります。その対策手法は「百人百様」とも言われていますので、当職のような「家族信託」にも精通した専門家にご相談いただくことをとくにお奨めします。


家族信託をはじめとした相続対策を何もしないと対応できる手段が限定されてきます。

「家族信託」は委託者(親世代)と受託者(子世代)が信託契約を結ぶことでスタートします。この契約というのは法律行為ですので、当然、意思判断能力を有することが前提条件になります。


認知症などで意思判断能力が失われると、「家族信託」を結ぶこともできなくなり、とるべき手段は「法定後見制度」しか残されていないという状況に陥ってしまいます。


家族信託をはじめ、生前の相続対策や認知症対策、投資の終活を含めた終活活動全般のお悩みのご相談は「ディアパートナー行政書士事務所」にお任せください!!


ディアパートナー行政書士事務所

電 話:0263-34-6163



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